アベノミクスが僕のお腹に怨嗟の種を植えたよ

この週末、高校時代の友人が都心にマンションを買ったので、その新居祝いにみんなで集まって朝から飲んでました。みんなサラリーマンで、ほとんど結婚してて私ともう一人だけ独身。この友人の奥さんは、才媛で、しかもとっても感じの良い美人さんなのですが、お子さんを連れてちょっとお出かけです。自慢の息子に、酔っ払いのお父さんは見せたくないという気持ちはよくわかります。


大理石張りの玄関、しっとりしたフローリングと高い天井のマンションでブルゴーニュの赤を傾けながら、さてそこで集まった連中は次のようなことを言っていました。
「今年に入ってから株が儲かった」
「円安になったから会社も一息ついたよ」
「給料も上がらないし、安全のためマンションもローンを少なくしようと思ってたらアベノミクスでしょ。チャンスと思ったね。現金は全部株に回して、借りられるだけ住宅ローンを借りた。」
「今の固定金利35年は安い。もし本当にインフレ率2%の時代が来るのなら、フラット35の1%台の金利での住宅ローンは本当のお宝になる。何千万のローンでさやとりができるなんて夢のようだ。」
「あーそうそう、俺も借り換えた。長期ローンが今熱い。」
「このマンションも、契約時より値段上がってるんじゃないか?場所いいもんなぁ。」


そう。こいつらは、比較的「固い」と言われている就職先に勤務して、そこそこ出世しており、そのありあまる社会的信用を利用して住宅ローンを借りています。あまつさえ、人によっては2軒目とかの住宅を手にしています。そいつは、1つ目の物件は人に貸しているらしい。みんな都心6区(千代田区中央区、港区、渋谷区、新宿区、文京区)に物件を持っています。そして、住宅ローンを借りていても、こいつらは実際資金繰りに苦しんでいるわけじゃなく、潤沢な貯蓄を持ちながら借金してて、今は株式に投資して順調に儲けているらしいのです。


なお結婚していないのは、転職マニアの男と、会社でうだつが上がらなかった私です。転職マニアは住宅ローンは借りられないので賃貸、私には将来の見込みがないので、あまり地価が上がらなそうな首都圏近県に住んでいます。


何だこの格差は。私の中の黒い情念に火がつきます


別にこいつらは、起業したわけでもなければ土地持ちの家系に婿入りしたわけではありません。普通の人が努力すれば行き着けるところにいるだけの連中です。それにしても、アベノミクスに乗って、うまく生きています。きっとこの半年だけで、私との資産格差は広がったことでしょう。実にうらやましいことです。


と、その家を午後に辞して、その都心のマンションにほど近い昼下がりの公園を歩いていると、その友人の奥さんが子供と一緒に遊んでいました。桜の花が舞い散る中で小学生の男の子とキャッチボールしたり、近くの奥さんと話したりしています。相変わらず美人だな、羨ましいな、と思いながらその公園をふと見ると、子供がびっくりするほどたくさんいます。少子化って騒がれるほど少子化じゃないのかな、と思いながらその子供たちのお母さん方を見ると、みんな結構きれいな人ばっかりなんです。美人さんだったり、スタイルがとってもよかったり。そうそう、外国人の親子もぼちぼち目につきます。ああ、こういう都心に家を買える人たちの奥さんって、きれいな人が多いんだなぁ、国際色豊かな環境で子供を育てるんだなぁ、と思うと、さらに私の中の黒い情念に火がつくわけです。


僕だって、ある時期に仕事へのやる気をなくさなければ、ひょっとしたらこんな人生があったのかもしれない。
そんな昔の話じゃなくても、マンションを首都圏某県に買わずもっと都心に買っておけばよかったのかもしれない。
むしろ、半年前に株式投資をしていれば…
そして、今日集まった友人の大半は、さらにアベノミクスが拡大する中で、日銀が金融を緩和する中で、都心のマンション価格の高騰を享受して、超低金利の住宅ローンを持ち続けながら、豊かな財産形成をするのかもしれません。



私には、自分にだってそういうチャンスがあったのに、それをつかむことができなかった自覚があります。だから、それ以上の嫉妬は、自分の中で押し殺してしまおうと思っています。でも、世間の人々はどうでしょう? 都心の高級マンションで恵まれた家庭生活を送るちょっと高めの中堅層の人たちを見て、自分にだってチャンスはあったのに得られなかった世間一般の人たちは、嫉妬を抑えることはできるのでしょうか。そして、さらにその上に、起業や投機によって大儲けして、六本木ヒルズなどの高級コンドミニアムで女子大生とシャンパンを開けて乱痴気騒ぎする富裕層を見て…


やっぱりアベノミクスは間違っていた、金融緩和を主導した日本銀行のエリートは消えてもらっていいよ


と思う可能性は結構高いと思うのですが、どうなんでしょうか。


(参照)
日銀の「量的・質的緩和」の導入 - 常夏島日記
反エリート主義と日銀の20年 - 常夏島日記
バブルが残した傷跡 - 常夏島日記
分かりやすく格差社会 - 常夏島日記